健康のために

雑誌やマスコミなどで「○ ○ ○が体に良い」と掲載されるとそればかりを食べる人をよくみかけますが、これは人間の本質が個々夫々によって異なるという点を考慮に入れていないことの表れでしょう。

東洋医学はオーダーメード医療と言われている様に、その人の体質、そして現在現れている症状に対し、同じ病気であっても異なる治療をするのが建前となっております。
この様に人間を同じ細胞、同じ体質とみないところから、すべての事柄は考えてゆゆかねばなりません。従って万人に良いもの、万人の病気を改善するものは本来無いと考えた方が妥当でしょう。

健康ブームに乗って宣伝されている健康食品、健康器具などは、この様な事を踏まえ、考えてみる必要があるか、と思われます。

  

   

生活習慣病について

生活習慣病はかつて成人病と呼ばれていました。しかし現在では成人の身だけに起こるのではなく、生活習慣の積み重ねによって起こる、という考えから、生活習慣病と呼ばれるようになった。

この様に、生活習慣病を発症する人の長年の生活習慣の乱れが病を発症する要因となるので、平素からの食生活を含めた生活様式全般にわたる見直し、改善を生活習慣病を予防する大切な条件となる。
身体を蝕む5大生活習慣病の一言チェックポイント
○脳卒中・・・日本人の国民病  高血圧を予防せよ!
○心臓病・・・血液の流れを止めないで!命の源、心臓ポンプ!
○が ん・・・増殖する悪性腫瘍、目指せ早期発見!
○肝臓病・・・沈黙の臓器、だからこそ要注意!
○糖尿病・・・糖尿病そのものより恐れるべきは合併症!
生活習慣病の予防は『死の四重奏』を解消せよ
死の四重奏
①上体肥満  ③糖尿病
②高血圧   ④高脂血症(高中性脂肪血症)
この四つの条件が揃うと、心筋梗塞などの心臓病で亡くなる危険が急速に高まる、というもの。
貴方は今の生活をなりゆきのままに任せますか!それとも改善予防したいですか!
肥満
肥満は外見的なマイナスイメージばかりでなく、生活習慣病などの恐ろしい病気になる可能性を秘めた状態であると言える。
では肥満とはどのような状態を言うのだろうか。
肥満とは、単純に体重が何キログラム以上の人を指すのではなく、身体の中に占める脂肪の割合を体脂肪率で示すことを言うが、体脂肪率は正確に測定することは難しく、BMI(ボディマスインデックス)という数値を一般的に使用する。

男性の場合:体脂肪率約15~20%(標準) 25%以上(肥満)
女性の場合:体脂肪率約20~25%(標準) 30%以上(肥満)
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
BMI値22=標準体重 25以上=肥満

肥満には脂肪が腰、腹部、太もも、お尻などの皮下につく皮下脂肪型肥満(洋なし型肥満)と、それほど太っているようには見えないため、『隠れ肥満』ともよばれる内蔵脂肪型肥満(リンゴ型肥満)があるが、生活習慣病の危険は後者の内臓脂肪型肥満にあります。当院・当薬局では生活習慣病の観点よりダイエット指導致します。

疾病別の予防方法

(ここでは一般的な予防方法を記しておきますが、個別の予防方法は当院にて指導します。)

(1)脳卒中
 脳卒中は脳内出血やクモ膜下出血などの出血性のものと脳梗塞などの虚血性のものがありますが、それ等、脳血管疾患を予防する為には高血圧、動脈硬化をいかに予防するかです。

①塩分を控えめに ②コレステロールの高い食事を控えめに ③肥満解消に努める
④お酒を飲みすぎない ⑤タバコを吸わない。 ⑥水分をとる
⑦トイレでいきまない ⑧ぬる目のお風呂に入る

(2)心臓病
 心臓病には先天性疾患と言われる心房中隔欠損症や生活習慣病である「狭心症」や「心筋梗塞」などがありますが、ここでは「狭心症」や「心筋梗塞」などの虚血性心疾患予防法につき記してみる事と致しましょう。

①塩分、脂肪分を控えめにする ②適量の食事を心がける ③規則正しい生活リズムをつくる
④禁煙する ⑤気分転換でストレスを解消する ⑥環境の変化(気温差など)に注意する

(3)がん
①禁煙の努力をする ②バランスの良い食事をとる ③アルコールはほどほどに
④焦げた部分は避ける ⑤日光にあまり当たり過ぎない ⑥カビの生えたものに注意
⑦繊維質のものを多く摂る ⑧塩分を取り過ぎない ⑨食品添加物と農薬に注意する。

 がんの発生にはダイオキシン、放射線、紫外線、ニコチンなどの発ガン性物質が関与しているといわれておりますが、最も気をつけるべき要因は食事、喫煙、飲酒などの生活習慣と過度のストレスなどです。

  

   

疾病対策生活編

●姿勢の問題

「きをつけ」の良い姿勢が本当にカラダにとって良い姿勢なのでしょうか?実は良い姿勢をとろうとするから体は歪むのです。人は目線を平行に整える為に首や背骨を曲げたりして微調整をしながらカラダの平衡を保っているのです。更に人の背骨などは曲がる事で力を逃がしたり内臓を保護したりしています。

結論;人の目がある所とない所で分け、人の目のない所では楽な姿勢でいる事(楽な姿勢とはカラダが自然と求める姿勢)

●カラダの使い方

 なぜ体を痛めてばかりいるのか?

結論;それはカラダの使い方が悪いからです。
ではどうしたらいいかと言うと、重心を両足の中に常に入れておくことです。例えば上半身を前に曲げる時はその分お尻を後に突き出し重心点をカラダの外に出さないようにする事です。これは全ての動作に共通するいいカラダの動かし方です。

●湿布について

 湿布については打撲や捻挫など患部に炎症を起こしているものから慢性の腰痛、後遺症としての疼痛など時間的経過の経たものなど様々な症状により湿布の適・不適 又 温・冷などが異なってきますので当院に良くご相談ください。

  

   

腰痛対策版

 まず急性腰痛の場合、安静が第一です。例えば発症から一週間家でゆっくりしていればほとんどが良くなります。しかし忙しい日本人には無理な話です。 

<重症の目安>

上体が斜めに歪んでいる、くしゃみが出来ない、階段が苦しい、下半身に痺れがある、これらは重症です。自己判断せず専門家の治療を受けましょう

<鑑別対策法>

 では対策法です,まず患部を伸ばして腰が痛みますか?痛みが強くなる場合(右腰痛で上体を左に倒した時右腰が痛く、右に上体を倒したら痛くない状態)筋肉系疾患です。この場合患部が伸びないようにテーピングをして軽く冷やします。それ以外(関節系疾患)の場合は安静後、発症から一週間は常温、以降保温をする。電気治療などは有効です。

<危険>

 痛みがあるか確かめようと負荷の掛かる姿勢をしたり、腰の筋肉を伸ばしたりすると爆弾はどんどん大きくなります。痛覚を刺激しない生活を一時しておくこと。

<慢性腰痛>

 最も多い疾患。基本は保温とストレッチ。危ない時はコルセットと安静。なぜ腰痛になるかと一言で言えばカラダの使い方が下手なのです。そしてケア不足。最低限以下の事は注意してみてください。

<起床>

 朝起きる時は一度体を反転してから起き上がりましょう。

<仕事>

 重いものを持つ時はコルセットをするか、重心を下げて持つ。

<腹筋運動>

 痛みのある時は腰痛を悪化させます。痛みのない時に行なう。

<姿勢>

 楽な姿勢が最も良い姿勢です。無理して良い姿勢をすると腰痛悪化。

<来院の目安>

 朝起きた時痛みがある場合、くしゃみ、咳をして痛みのある時は、治療が必要な時期だと思って来院して下さい。

膝痛対策版

まず水を抜く事は非常に膝に負担を掛けることだと知ってください。確かに抜くと一時楽になりますが水は膝の疾患を治す為の栄養液でクッションでもあるのです。最近良心的な病院では膝の水を抜く事を勧めません。

<対策法>

 ではどうしたら良いのか? 患部に炎症が起きている時、①にアイシング ②にマッサージ(軽めに) ③に電気マッサージ。とにかくまずは徹底的に膝関節を冷やしてあげてください。そうすれば2~3日でかなり楽になるはずです。アイシングとは患部を冷却させる事です。膝の場合アイスノンや氷袋で10分を一日3~5回、程度によっては一日中でも構いません。(低温火傷注意)痛みもなくなり腫れもひいてきたらサポーターで保温、大腿を使ったスクワット系の筋肉トレーニング。

<専門家目安> 

 膝が痛くなって2日間アイシングしても痛みがとれない場合は自己判断せず専門家へ行く目安です。

<誤解>

 膝の痛みと体重は全く関係がありません。ただ太っている方は疾病後の回復が少し遅くなるのでそう思われていますが,重さと膝とは関係ありません。

<湿布>

 湿布は体温により保温効果を作り出します。痛い時はしない方が早く治ります。

<慢性膝痛>

 慢性化してくると必ず変形が起こってきます。膝痛10年もすると正座ができなくなり、歩行も困難になります。しかし丁寧に膝関節のバランスをとって疲労、負荷を減らしてあげると、歩く事は全く正常化します。

<来院目安>

 階段の昇り降りが痛くて困難になったら。

頭痛,首肩こり対策版

まず鎮痛剤は副作用も強く、頭痛の大半は頚椎を改善してあげる事で消失します。

<原因>

 その多くは頚椎の変形で首を行き来する血管が阻害され頭部の筋肉や神経に障害を与えているのがほとんどです。また高血圧の作用で肩が張ったりもします。

<対策法> 

 最も有効な対策法は、眼のアイシング、壁立て伏せ、腹筋背筋、ウォーキングなどの運動です。アイシングは眼を冷やしながら寝てください。壁立て伏せとは手を肩幅より広めに置き壁に向かって腕立て伏せをすること。手の位置を広めにすることで肩こり解消に必要な筋肉が全て網羅されます。あと全般に運動する事が有効です。

<危険>

 高血圧と肩こりが併発しているとプッツンする確率が急激に高まるそうです。せめてどちらはしっかり管理しておきましょう。

<別要素>

 精神的ストレスによって頭痛,肩こりが起きる事がしばしばあります。これらの対策としても運動は有効ですが,各自なりのストレス発散をして下さい。

<誤解>

 首を回す体操をすると余計首を痛め症状を悪化させます。その代わりに頭を前左右にゆっくり曲げ首の筋肉を伸ばすストレッチにすると良いでしょう。

<来院の目安>

 就寝時にアイシングをしても首肩こりが解消しない時。
肩こりが頭痛になった時。